「遽(きょ)」は、日本語の中でもあまり頻繁に見かける漢字ではありませんが、その意味や使い方を知ることで、文章表現に深みを加えることができます。この漢字には「急に」や「突然」といった意味が含まれており、緊急事態や予期せぬ出来事を表現する際に使用されます。この記事では、「遽」という漢字の成り立ちから、その意味、用法、関連する熟語までを詳しく解説していきます。
遽の成り立ち(語源)
「遽」という漢字は、部首「辶(しんにょう)」と「巨」を組み合わせて成り立っています。「辶」は「道」や「進むこと」を意味し、「巨」は「大きい」や「急な変化」を表します。この組み合わせにより、急激な変化や突発的な動きなどを表現する漢字が生まれました。古くから用いられ、中国の文献でもその意味が確立されてきました。
遽の意味と用法
「遽」の主な意味は「急に」や「突然」です。何かが急に発生したり、思いがけない事態が起きた際に使われることが多いです。また、感情的な急激な変化や、緊急事態を表すときにも使われます。
例文としては、「彼は遽に立ち上がった」や「遽に状況が変わった」があります。このように、瞬間的な行動や出来事を強調したい時に「遽」を使用することができます。
遽の読み方・画数・部首
「遽」の基本情報は以下の通りです。
- 読み方: 音読み: 「キョ」、訓読み: 「いそ(ぐ)」
- 画数: 13画
- 部首: 「辶(しんにょう)」
遽を使った熟語・慣用句・ことわざとその意味
「遽」を使った熟語や表現には、以下のようなものがあります。
- **遽然(きょぜん)**: 突然の出来事や急な変化を表す言葉です。「彼の突然の辞職には皆が遽然とした」がその例です。
- **遽起(きょき)**: 急に立ち上がる、または突然の行動を指します。緊急事態で即座に反応する様子を表します。
遽についてのまとめ
「遽」という漢字は、その意味合いから、文章に緊張感や急激な変化を加えたい時に非常に有用です。普段の会話や文章にはあまり使われない漢字ですが、その成り立ちや用法を理解することで、より豊かな表現が可能になります。熟語や慣用句としての使用例も押さえつつ、この漢字を上手に使いこなして、言葉の幅を広げてみましょう。


