日本の常用漢字「膿(のう)」は、日常生活ではあまり馴染みがないかもしれません。しかし、この漢字は医学や生物学などの分野で非常に重要な役割を果たしています。本記事では、「膿」という漢字の成り立ちから、その意味や用法、読み方、そして熟語や慣用句まで、詳しく解説していきます。
膿の成り立ち(語源)
「膿」という漢字は、形声文字に分類されます。形声文字は、形(意味を表す部分)と声(音を表す部分)から成り立っています。「膿」の場合、左側の「月」は「肉」を意味し、右側の「農」は音を表します。古代中国では、「膿」は体内にたまった不純物や感染によって生じる液体を指していました。この漢字は、体の内部で発生するものを意味する「月」と、音を表す「農」が組み合わさってできたものです。
膿の意味と用法
「膿」は、医学的には体内で感染や炎症が起こった際に生じる白色や黄色の粘液を指します。一般的には、傷口や炎症部位から排出されることが多いです。膿は、細菌や白血球、死んだ組織などが混ざり合ったものです。医学用語としては「化膿」や「膿瘍」などの言葉があり、これらは感染症や炎症を示す際に用いられます。
膿の読み方・画数・部首
「膿」の基本的な情報について以下にまとめます。
- 読み方: 音読み: のう、訓読み: うみ
- 画数: 17画
- 部首: 月(にくづき)
膿を使った熟語・慣用句・ことわざとその意味
「膿」を使った熟語や慣用句、ことわざには以下のようなものがあります。
- 化膿(かのう): 傷口や炎症部位が細菌感染により膿を生じること。
- 膿瘍(のうよう): 体内に膿がたまってできる腫れ物。
- 膿を出す: 問題や不正を明らかにすることの比喩。
膿についてのまとめ
「膿」という漢字は、医学的な文脈で重要な役割を果たしています。その成り立ちは形声文字であり、肉体に関する意味を持つ「月」と音を表す「農」から構成されています。膿は体内で感染や炎症が起こった際に生じる粘液であり、化膿や膿瘍などの言葉で用いられます。また、膿を使った熟語や慣用句もいくつか存在し、日常生活や比喩的な表現でも使用されることがあります。この記事を通じて、「膿」という漢字についての理解が深まれば幸いです。


